北岳バットレス・ヒドンガリースキー滑降

【山域】北岳 3192m
【場所】山梨県
【日時】2010年5月21日(金)
【コース】夜叉神峠-広河原-二俣-肩ノ小屋-北岳-ヒドンガリースキー滑降-二俣-広河原-夜叉神峠
【メンバー】単独
【装備】ロシニョール B3 168cm、TLT、ディナフィットゼロ4C-TF
【天気】快晴

夜叉神峠から広河原を経て、北岳の北峰から大樺沢右俣を滑る予定でしたが、
大樺沢つり橋からも確認出来、ヒドンガリーが非常に美しいライン。
しかし、核心部は見られない。雪が切れているかどうかな?
私、北岳での山スキーは初めてですが、山頂から滑降ラインを引いた。
二俣に到着時、八本歯ノ頭へ?二人スキーヤーがいた。
肩の小屋への直登。トレースがなし貸切だ。
太陽が真上なので、グサグサ雪で思うようにスピードが上がらない。
雪庇の弱点のエントリーポイントを探りながら北岳山頂まで登る。山頂に14時着。
ゆっくり展望を楽しめた。
GPSやデジカメの再生を見ながら、南峰のコルからエントリー。斜度40-55度前後。
素晴らしいバーンだ!
デラパージュしたら、スキー長さと同じぐらい幅で下までにザーッと雪崩れた。
そこから第一尾根支稜と東北尾根の間へやや左側へトラバース。
斜度が少し緩んで、1つターンしてみて、そんなにスラフがなかった。よーし。
自然体でスキーたわみから反動しながら、リズミカルに滑降ラインで落ちていく。
しばらく滑りながら、右側に岩があって、右はさらに急斜面になり、南峰コルか
ら合流し、次の核心部へ。
もし、雪コンデションが良ければ、ハイスピードカービングを描きたいね!
両岩壁の間隙をすり抜けて、感動した。
逆くの字に折れ曲がるF3前にアイゼンに履き替えて、F1までにクライムダウン。
三つの滝は岩が露出している。
特にF2は氷瀑になっておらず、ミックスクライミングで、ホールドが少なくて、
ロープが欲しいぐらいの難しさでした。10mの滝に5m二段です。
下段5mはムーブが必要なので、スキー板とストックを投げ出した。スキー板が流れ
て落ちていったが、止まってくれよと念じたらスキー板は止まってくれた!扇型斜面です。
F1にクライムダウン後、大樺沢まで続く大スロープが広がっていた。
これまでどうやって安全に降りるか?色々考えたプレッシャーからようやく開放。
F3からF1までに約1時間にかかった。アルミアイゼンの前足が傷んでいる。
満足より落石が来なくて、山の神様に感謝です。
帰った後、ネットで三浦氏の初滑降の記録を読みながら、なるほどと思った。
事前に準備があって感動した。2004年三浦氏初滑降以来でしょうか?
F1-F3に雪があればスキーで滑れる可能性が十分にあり、良いラインですよね!

ヒドンガリースキーについて
NO.042 ROCK&SNOW 別冊山と渓谷「ロック アンド スノー」 P94

大樺沢つり橋から。青いライン滑降予定ですが、雪コンデションが悪い為、緑ライン変更した
肩の小屋付近から大樺沢右俣
肩の小屋
展望を楽しめた!
間ノ岳、雪が多いですね!
北岳の南峰コル
素晴らしい斜面だ。ここでアルペンスキーレースのスタート台イメージです。
雪がないっす!甲斐駒ケ岳
やや左側へトラバースして、東北尾根からエントリー。
逆くの字に折れ曲がるF3前。三浦さん、間違いないですよね?
F2 アイゼンクライムダウンは多少、難しいです。氷瀑なら、いいですけどね(^.^)
F2下段 スキー板とストックを投げ出した
プレッシャーからの開放感。
太陽が西へ傾むとバットレスが黒くなった
GPSトラック

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