はじめまして。群馬の山崎と申します。
山スキーを始めて4年目、初めて北海道へ山スキーに行ってきました。
ガイドブックに載っているルートをトレースしただけですが、楽しかったので報告します。

(場所)北海道、東北
(日付)2010年2月10日~27日
(メンバー)田村、私(共にシーハイル)
(装備)田村 BDメガワット スヌープダディ TLT ディナフィットゼロ4C-TF 
    私  k2ヘルベント BDバーティクト TLT ディアミール スカルパスピリット4 他


(記録)
2月10日 天気曇り 日勝ピーク 
山頂付近は吹きっさらしで雪はクラスト気味。
北東の沢方向へ少し降りたら雪は良く、トンネルまで滑って、登り返してもう一本。
空気がうまかった。甘く感じるのは気のせいか?
午後は明日のオダッシュ山登山口を下見した後、くったり温泉へ。受付嬢が美少女。
          
 
2月11日 天気晴れ 
午前 オダッシュ山  
山頂からの景色が良い。
前衛峰の北側をトラバースし、尾根を少し滑って藪が薄くなった辺りから東斜面にエントリー。
新雪が良く滑る。オープンバーンは僅かだが、新得町を眺めながらの滑降は気持ちいい。
下山後、南富良野町へ移動。

午後 タケノコ山 
トレースがしっかりついており、ラッセルはほとんど無く山頂へ。
山頂から東向きオープンバーンへ。軽い雪だった。
富良野で買出しして吹上温泉白銀荘へ。


2月12日 天気雪 三段山 
視界悪く、標高1500m付近でストップ。ウインドパックされ、気温低い割に雪が滑らない。
2段目はハイクアップの列が連なり、遠慮気味に滑って1段目。視界が晴れて雪も良く、ここが1番楽しめたが、なんか裏山みたい。まだ11時だが、白銀荘に戻って昼飯食べて温泉入ってまったり。


2月13日 天気晴れ 午前 前十勝岳 午後 三段山 
単独の先行者とラッセル交代し、前十勝岳へ。
山頂から大正火口を右手に見て北側の尾根へ滑り込む。登りのガバワラ尾根側はシュカブラと地雷で山頂から滑り込むにはつまらなそう。尾根から左にトラバースし、ボウル状斜面の左側尾根を滑る。デカい斜面でようやく北海道へ来たという実感が湧く。
白銀荘へ戻り、昼飯食べてから午後は三段山へ。
山頂は風が強かったが視界はあり、地雷の少ない右側の沢状地形に滑り込む。左側にトラバースし、3段目の上へ。この下の短い1本が良かった。


2月14日 天気雪 富良野岳ジャイアント尾根
視界悪く、尾根上部1700m付近で撤退。少し尾根を下って視界が開けた隙にベベルイ川源頭へ滑り込む。昨日ほどではないが雪は軽く、気持ち良い一本だった。
下山後、旭川へ移動。田村氏の希望で、なんとかの樹などを見学後、旭山動物園へ。個人的にはテナガザル館が一番面白かった。


2月15日 天気雪 旭岳ロープウェイ
天気悪く、ロープウェイ使って1日ゲレンデパウダー。


2月16日 天気晴れ 白滝天狗岳
営業していない北大雪スキー場に車を停めさせてもらい、リフト下をハイクアップ。小天狗山頂経由で尾根伝いに天狗岳山頂へ。山頂直下は少し急。
山頂からチトカニウシ山が綺麗に見える。このまま尾根を戻ってもつまらないので、クワキンベツ川源頭へ滑り込み、小天狗に登り返し。自分的にはこの1本が北海道で一番良かった。
後はノートラックのゲレンデを滑って終了。
上川で昼飯を食べ、小樽までノンストップ下道移動。小樽で寿司食ってニセコに移動。雪が激しく降っており、明日が期待できる。


2月17日 天気雪のち晴れ ニセコアンヌプリ
国際スキー場に車を停め、ゴンドラとリフト券1400円分を購入し、リフトトップへ。9時半G2ゲートオープン。山頂へ。ヒラフからは長蛇の列。
視界開けるまで避難小屋で待機。開けた隙にキタカベへ。良い。840mまで滑って登り返し。
2本目は西側ピークから。こちらはシュプールも少なく斜度もまあまあでかっ飛ばせる。同じ辺りまで滑ってまた登り返し。
3本目は鉱山の沢へ。シュプールだらけだが、天気は急速に回復し、景色には感動。
そのままゲレンデに合流。


2月18日 天気雪のち晴れ チセヌプリ シャクナゲ岳
朝の天気はイマイチだったが、チセヌプリ山頂で急速に回復。北西面を滑り、シャクナゲ岳へ。チセヌプリ北西面山頂直下はシュカブラとハイマツで滑りには不向きだが、少し降りるとパウダーを楽しめた。
シャクナゲ岳山頂から東斜面へファーストトラック。雪は硬めで距離は短いがいい。登り返して今度は南東斜面を滑り、窪地を突っ切りスキー場に戻る。


2月19日 天気雪 ニトヌプリ
同行の田村氏が小樽でアルペンスキーの大会に出るため、21日まで単独行動。
朝から雪で、駐車スペースには私しかいない。874m台地より上は真っ白な平原で視界は山のシルエットが僅かに見える程度。回復する兆しがないので、南峰ピークでストップ。台地までは全面真っ白で平行感覚が狂って酔いそう。台地から下はカンバの疎林で、雪は今までで最高だと感じた。得意のちょこまか滑りで楽しむ。下山すると車が結構停まってた。
午後は岩内のコインランドリーまで洗濯に。ニセコ周辺にコインランドリーはないんでしょうか?


2月20日 天気雪 イワオヌプリ
自称晴れ男の田村氏がいなくなってから悪天続き。
地図とコンパス頼りに歩数数えたりしながら、ガイド通りのルートをたどり夏の山頂へ。
山頂でホワイトアウトになり、自分のトレースも確認しにくく、GPSの軌跡頼りに、スキー背負って歩いて894m台地まで下山。
山頂付近で、頭頂部とストックの金属部分に近い足などがピリピリして痛かった。子供の頃、電球の抜けたネオンサインのソケット部に指を突っ込んだ時ぐらいピリピリしたんですが、これってなんなのでしょうか?
下山後、倶知安のタキグチへ。ロシB1が9980円で売ってて欲しかったが、車の居住空間がギリギリなので諦める。マックスバリュで買出しして、いつもの駐車スペースへ。


2月21日 天気晴れ 目国内岳
昨日とは打って変わって晴れ。先頭ラッセルで頑張るが、沢を越えてしばらくすると後ろに大部隊が見えてきた。意地になって休まず、ラッセルスピード維持。台地に出た辺りで、もう交代してもらおうと弱気になった所で、前泊者のテント。そこから山頂までトレースがあり、楽をさせて頂いた。
前泊者は北東斜面で遊んでおり、南東斜面はノートラック。ありがたくファーストトラックいただく。軽さは無いが、硬さと滑り具合が絶妙で、山を高速散歩しているような感じだった。
山頂まで登り返して、今度は北東斜面へ。
上部は綺麗な斜面。前目国内とのコルに登り返そうと右に寄ると、かなりうねりがある。
コルから前目国内をトラバースして直接新見温泉へ向ったが、沢を巻ききれず、結局登りルートの沢の登り返しと同程度を登り返すハメになった。おまけに、もろ南面で雪はぐちゃぐちゃ。やっぱりガイド通り滑るのが良いみたい。それでも程よい疲れに満足して下山。
午後になっても日差しは衰えず、2時間ぐらい車の窓全開で、すべてを乾かす。
その後、美人女将の新見温泉に入って嬉しいサービス頂いてニセコに戻る。



2月22日 天気曇り 羊蹄山京極コース
ワイスホルンスキー場のキャットを使ってお気楽ツアーの予定だったが、現地に着くと天気悪い。ヒュッテのばあちゃんが、今日は止めておきなよ、と言うので止めて、明日の偵察に羊蹄山へ向う。すると天気はまあまあ。
田村氏合流の予定だったが、体調悪いらしく今日は不参加。
ふきだし公園で湧き水を汲んで、京極コースから羊蹄山へ。
風強く、森林限界手前、1200m付近でストップ。
上部はモナカ気味だったが、細尾根から下はまあ良かった。それに登り返し無く車まで一気に滑れるのは楽でいい。
田村氏呼んで、山を眺めた後、明日の真狩コース登山口へ移動。また山を眺めた後、いつもの温泉へ。


2月23日 天気雪のち晴れ 羊蹄山真狩コースから山頂へ
田村氏体調回復し、一緒に羊蹄山へ。
山頂からお釜を巡り、北東からお釜へ滑り込む。お釜は写真を見て想像してたより小さかった。南西へ登り返し、外輪からシュカブラの少ない避難小屋方面の斜面を滑って尾根に乗り上げ、1684から直に1000mテラスへ。雪は硬めだが適度な傾斜で楽しかった。テラスから下もカンバの疎林でこちらはパウダーを楽しめた。大満足。
標高差は同程度でも富士山を5合目から登るより体力的な辛さは少なく、状況しだいで滑りはより楽しめるような気がした。


2月24日 天気晴れのち曇り 長万部岳
青函フェリーの予約をしていなかったため、14時台の便しか取れず、早めに出発。
林道が長いが、スノーモービルによって整地されていて楽。
山頂から東北東に伸びる尾根に滑り込む。尾根の北側は意外に雪が良かった。鉱山川左岸に移り、うすゆき荘手前で登路に合流。林道も良く滑り、帰りは山頂から20分ほどでP到着。
下道で函館へ向い、フェリーで青森へ。


2月25日 天気晴れ 八甲田大岳、小岳、硫黄岳
まるで春のような陽気。しかし体調が悪く、正規ルート途中で田村氏において行かれる。ショートカットしようと大岳の登りで1150m付近から南西斜面に取り付いたら、これが大失敗。オオシラビソのモンスターが連なる斜面は大きく波打っており、それを越えながらのシール登行は余計に体力を消耗した。
割り切ってのんびりすることに。熱い紅茶にローソンで買ったアップルパイが美味しかった。辺りには、北八ヶ岳のようなシラビソの香りが漂っており、このツアーに来て初めて山を味わえた気がした。
大岳山頂で待つとのメールが入ったので、気合を入れ直して山頂へ。
山頂に着くと気分が良くなり体調も回復。小岳とのコルまで、硬めの東斜面をかっ飛ばす。
小岳山頂まではひと登り。小岳山頂から硫黄岳へつなげる南西斜面もモンスター群で遮られ、滑りは困難。飛び跳ねながら1200mまで高度を落として硫黄岳へ登り返し。
硫黄岳西斜面も同様で、北側にトラバースして早めに大岳環状コースに合流。こちらは黄砂が乗って滑らず、時々漕ぎながら酸ヶ湯温泉へ。


2月26日 天気雨 
八幡平の予定だったが、アスピーテライン入り口の温度計は9度。後生掛温泉で待機するが、雨は強まるばかり。雨の中登るほど意欲が無く、今日は諦めて、なぜか八郎潟へ。視界の無い寒風山を回って男鹿温泉で、田村氏のPC使ってこのツアーの写真と動画の鑑賞会。
私はこれでツアー終了でも良かったが、明日は晴れとの予報に道の駅鳥海へ向う。


2月27日 天気曇りのち晴れ 湯の台から鳥海山
湯の台T字路手前約1.5km、草津川を挟んだ除雪終了点に車を停める。このオーム型の部分だけ通行止めになっているが、南から回れば湯の台T字路まで車で入れたようだ。
私が寝坊したため、出発が6時過ぎになってしまった。
視界が無い中、林道をてくてく歩いて、初めのヘアピンで意見が分かれて、私はそこから北に林道をショートカット。田村氏は2個目のヘアピンから北へショートカット。結局標高770mの林道上で合流し、宮様道を北上することになるのだが、私が飯食ってうんこしてる間に田村氏先行し、滝ノ小屋で再合流することに。私が滝ノ小屋に着くと、田村氏もこちらにケツを向けてうんこしていた。
すでに天気は完全に回復し、山頂まで見渡せる。滝ノ小屋からほぼ真北に進む。1700m付近から雪が硬くなったので、クトーを着ける。しかしそこから雪質に変化はなく、シュカブラを避ける様にジグをきりながらシールのまま伏拝岳山頂へ。ここにスキーをデポし、アイゼン着けて新山へ向かう。
行者岳先で、新山山頂付近に2人の登山者が見えた。手を振ると応えてくれる。外輪山を降りて行くと鞍部に2台のスキーが置いてある。お二人は鳥越川ルートで登って来たとのこと。しばし話した後、私達も新山山頂へ。
山頂付近をうろうろした後、スキーデポ地点に戻る。
伏拝岳山頂直下は、登ってきた時と比べ、いくらか硬くなり始めている。クラスト気味の最上部を慎重に滑り、後はシュカブラを避けながら1600m台地へ。その付近雪が薄く、所々ハイマツが出ているが、そこを過ぎると快適なザラメに。残念ながら滝ノ小屋付近から雲の中に入り視界が悪くなる。大黒台~横堂経由で家族村に降り立つ予定だったが止めて、登ってきたルートを降りる。
900m付近から滑りが悪くなるが、何本かのトレースに乗ってほとんど漕ぐことなく湯ノ台T字路に到着。そこから車までが、やっぱり面倒だった。T字路まで車を回しておけば良かった。


以上です。
北海道で山スキーなんて高嶺の花だと思ってましたが、実際行ってみると、思っていたより費用はかかりませんでした。(フェリー代、ガソリン代、高速代、食費、温泉代、等合計10万弱)
夏頑張って、また来シーズン行ってみたいです。

同行した田村氏のHPに写真がありますので、良かったらご覧下さい。
http://www.tamutamu-net.com/2010Hokkaido/index.html